日別アーカイブ: 2017年8月26日

医師との対応

交通事故により怪我をした場合には,病院や接骨院・整骨院で治療を受ける方が多いです。

中には,鍼灸院で鍼灸治療を受けている方もいます。

 

交通事故により負った怪我の治療を鍼灸院で受ける場合,原則として医師の同意をと得て

おく必要があります。

接骨院・整骨院で治療を受ける場合には,必ずしも医師の同意を得ておく必要はありませんが,

現状の裁判所の考え方を前提とすれば,医師の同意を得ておく方が安心できます。

 

交通事故被害者の中には,医師と対立してしまう方もいます。

このようなことはできる限り避けるべきであり,医師とは良好な関係を築くようにするか,

なかなか築けないような場合には,通院先を変更するほうが良いと思います。

 

医師と対立してしまうと,最良な治療を受けられない可能性があります。

医師は,応招義務があるため,対立していても治療自体は受けられます。

医師がプロである以上,感情とは関係なく,最良の治療ができるとも思えます。

しかし,医師も人間であるため,感情が結果に全く影響しないとは言い切れません。

最良な治療が受けられなければ,本来完治したはずのものが,完治しないままになってしまう

可能性もあります。

完治したとしても,本来の治療期間よりも長期化してしまう可能性もあります。

鍼灸院での鍼灸治療に対する同意が得られない可能性もありますし,接骨院・整骨院での治療

に対する同意が得られない可能性もあります。

 

治療の終了後も,加害者側との交渉にあたり,医師の意見が必要となることもあります。

加害者側から医師に対し,医療照会が行われる場合もあります。

その際,医師と対立していると,医師の意見が全くもらえなかったり,もらえたとしても不十分

であったりする可能性があります。

医療照会において,被害者に有利な点が記載されなかったり,被害者にとって不利な表現で記載

されてしまったりする可能性もあります。

 

医師と対立して,被害者にメリットとなることはないといってよいと思います。

医師との関係は,できる限り良好に保っておく方が,最終的には良い結果となる可能性が高いと

思います。

 

医師との関係を良好に保つことだけでなく,医師との対応においては,自己の症状等をどのように

伝えるかに注意をする必要があります。

医師に伝えた事項は,通常カルテや診断書等に記載されます。

 

問題が生じた際に,カルテや診断書等に記載された事項をもとに法的な判断をするのは医師では

なく,事情を知らない裁判官や,後遺障害の審査担当者等の第三者です。

カルテや診断書等にどのような書かれ方をするかによっては,被害者が意図していた内容とは

異なった意味に解釈される可能性があります。

そのため,医師に自己の症状等を伝える際には,医師に適切に伝わるかという点だけでなく,

第三者がカルテや診断書等の記載を読んだ際に,どのように解釈するかという点も意識しておく

必要があります。

 

なかなか難易度の高いものではありますが,これだけは,被害者自身が対応しなければならず,

弁護士が代わりに対応できるものではありません。

被害者自身で頑張っていただかなければなりません。

 

どのような点に注意するべきかは,弁護士等に,事前に確認しておくとよいと思います。

 

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