カテゴリー別アーカイブ: 労働法

弁護士の労働者性

最近,弁護士は労働者なのか,という話をよくきく気がします。

医師が労働者に当たることがあるのと同様に,弁護士も労働者に当たることはあると思います。
弁護士について,専門業務型裁量労働制の規定があることからも,そういえるのではないかと思います。

いずれにしても,労働者性は,実際の勤務状況から客観的に判断されるので,
弁護士は労働者なのか,ではなくて,どのような働き方をすると,
弁護士が労働者に当たるのかを考えるべきかなと思いました。

管理監督者

最近は,取扱事件として,残業代請求を打ち出す弁護士事務所も増えてきたような気がします。

従業員に残業させる場合,会社は残業代を支払わなければなりません。
しかし,例外的に,残業代を支払わなくても良い場合があります。
その一つとして,その従業員が,管理監督者に当たる場合が考えられます。

間違われていることが多いのですが,管理監督者は,一般的にいう管理職と同じ意味ではありません。
管理職と呼ばれる人のほとんどが,管理監督者に当たらないのです。

管理監督者に当たるかどうかは,簡単にいえば,次の点により判断されています。
①経営者と一体的な立場にあるか否か
②自分の労働時間について自由に決められるか否か
③給与等について管理監督者にふさわしい待遇を受けているか否か

このような基準で判断すると,多くの管理職は,管理監督者には当たらないことになります。
管理監督者制度を採用する場合には,その従業員が管理監督者に当たるかどうかしっかりと確認したほうが良いでしょう。