ようこそ,弁護士 石井 浩一のブログへ

日々思ったこと,皆様のお役にたてる情報などを書いていきたいと思います。 私が所属する「弁護士法人心 東京駅法律事務所」のサイトはこちらです。

夏休み

今日から8月ですね。

かなり暑い日が続いていましたので、やっと8月に入ったのか、という感

じもします。

東京でも、熱中症警戒アラートが出ているようですので、注意が必要です。

 

8月は、裁判所や各弁護士事務所も夏休みに入るので、やや案件の進みが

止まりがちです。

だいたい弁護士事務所はお盆期間中に休みになるところが多いですが、各

弁護士はそれとは別に休みをとっていたりするので、お盆期間中ではない

時期に対応が止まることもあります。

裁判所は、交代で休みに入りますので、休みの時期は、お盆期間中とは限

りません。

 

裁判所や弁護士事務所だけでなく、各会社、各組織で夏休みに入る人が出

ます。

会社や組織で全員休みになるところもあると思いますが、交代で休みをと

るところもあると思います。

保険会社については、交代で夏休みをとっているので、保険会社自体が休

みになることは今のところなさそうです。

役所も交代で夏休みをとるようですので、中央年金事務所も、中央区役所

も組織全体が休みに入るということはなさそうです。

 

関係者の夏休みの状況を把握しておくと、予想外のトラブルも回避しやす

いと思います。

特に急ぎの件については、関係者の夏休みも踏まえながら対応していくと

安心かもしれません。

証拠の同意不同意

弁護士の仕事の一つとして刑事事件があります。

刑事事件の公判では、証拠に基づき裁判が行われています。

一般的にはあまり意識されていないかもしれませんが、公判に提出できる証拠は限

定されており、何でもよいわけではありません。

 

刑事訴訟法320条1項では、「第三百二十一条乃至第三百二十八条に規定する場

合を除いては、公判期日における供述に代えて書面を証拠とし、又は公判期日外に

おける他の者の供述を内容とする供述を証拠とすることはできない。」とされてい

ます。

原則論として、公判における供述が証拠となるのであって、書証は証拠とすること

ができないということです。

例外規定の一つとして、刑事訴訟法326条1項は、「検察官及び被告人が証拠と

することに同意した書面又は供述は、その書面が作成され又は供述のされたときの

情況を考慮し相当と認めるときに限り、第三百二十一条乃至前条の規定にかかわら

ず、これを証拠とすることができる。」とされています。

この規定があるために検察官と弁護人双方が同意した書証については、公判に証拠

として提出できることとなります。

書証をすべて排斥し、公判廷における供述のみを証拠として公判を行おうとすると、

相当な時間がかかってしまいますし、内容によっては非常にわかりにくくなってし

まいます。

その弊害をさけるため、実際には、公判に提出される証拠の多くは書証となってい

ます。

 

実際の公判手続きにおいては、通常、第1回公判期日前に検察側、弁護側双方が提

出予定証拠を開示し、同意不同意の確認をします。

公判を傍聴したことがある人は聞いたことがあるかもしれませんが、裁判官が証拠

についての意見を双方に聞いていますので、厳密には公判廷において最終的な同意

不同意の確認が行われますが、事前に回答内容は決まっており双方それを前提に準

備をしています。

同意された書証は、同意証拠として公判に提出します。

不同意とされた証拠は、撤回して人証に代えることもありますし、刑事訴訟法の他

の規定を基にして書証として提出することもあります。

 

証拠に対する同意不同意の状況次第で、公判手続きの進め方が変わります。

遺産分割と弁護士

遺産分割事件は、弁護士が関与する事件のうち比較的件数の多いものだと思います。

ただ、相続事件は、しっかりと対応しようとするとかなり難しいものだと思います。

その理由は、遺産分割においては、税金のことと登記のことを考慮しなければなら

ない場合があるからです。

 

本来であれば適用されたはずの特例が適用されない分割合意をしてしまったり、登

記申請ができない分割合意をしてしまったりというケースが見られます。

 

そもそも多くの弁護士は、法的な紛争を解決することについては得意としています

が、税金や登記については門外漢であり、あまり詳しくないように思います。

そのため、税金や登記については考慮せず、多くの場合、税金のことは税理士さん

に、登記のことは司法書士さんに聞いてくださいなどとアドバイスしているように

見えます。

それ自体は悪いことではありませんが、弁護士、税理士、司法書士にそれぞれ相談

するというのはかなり負担になると思います。

 

法律、税務、登記に詳しい弁護士に相談することができれば、それらの相談を一度

にできてしまうので、相談者の負担はかなり軽減されると思います。

また、情報共有が不十分であるなどしていずれかがうまくいかなくなるという事態

も少なくなると思います。

 

法律、税務、登記に詳しい弁護士、又は税理士、司法書士と緊密に連携できている

弁護士に相談することのメリットを多くの方に知ってもらえるといいなと思います。

 

 

管財事件と訴訟の受継

破産手続きの申し立てをする際に、すでに訴訟中の債権者がいる場合があります。

そのような場合、破産の申立準備中は、申立代理人弁護士が訴訟について対応するこ

とが想定されます。

実際に、申立代理人として申立準備中に訴訟対応をすることもあります。

 

多くの場合には、破産手続申立を行い、開始決定を受けたうえで、その旨を明らかに

すれば、訴訟は取り下げられて終了することが多いと感じます。

勝訴してもお金の支払いを受けられる可能性がなく、そこに時間や費用や労力をかけ

てもすべて無駄になってしまうからではないかと思います。

 

ただ、配当が発生するようなケースでは、訴訟が取り下げられることなく継続される

ことがあります。

請求されている債権に特に異議がない場合には、それを前提に配当がなされますが、

異議が出された場合には、破産管財人が訴訟を受継します。

ただ、当然に受継されるわけではなく、そのための手続がとられた場合に限られます。

 

管財人が受継した訴訟で請求されていた債権は、判決により請求が認容された場合や

管財人との間で請求を認める内容での和解が成立した場合、その額を前提に按分比例

による配当が行われます。

 

 

 

 

 

うつ病での障害年金受給

うつ病での障害年金申請の相談が増えているように感じます。

 

うつ病でも障害年金はもらえますか、という相談を受けることがあります。

これに対する回答は、もらえる可能性がある、です。

 

うつ病による障害年金の申請は認定される可能性がありますが、認定される

かどうかは、症状の内容や程度により変わります。

症状が軽度であり、日常生活にも仕事にも支障がないようなケースであれば、

障害年金の認定がされる可能性はないといってよいと思います。

これに対し、仕事上の支障が生じるようなケースや日常生活上の支障が生じ

るケースであれば、認定可能性はあるといえます。

 

ときどき、仕事をしているので、障害年金はもらえませんよね、という相談

を受けることもあります。

このような誤解をされている方は少なくないようですが、仕事をしているか

らといって直ちに障害年金がもらえなくなるわけではありません。

うつ病の症状により、仕事上の支障が生じているが、周囲のサポートや職場

の配慮等によって仕事ができている、という場合もあります。

仕事上の支障が見えにくくなっているだけで実際には支障が生じているとい

えるケースもありますので、仕事をしているからといって直ちに年金がもら

えなくなるわけではないのです。

 

具体的なところは個別事情によって変わりますので、うつ病で障害年金の申

請を考えている方は、弁護士等に相談していただくとよいと思います。

 

 

事件記録の謄写

裁判記録が欲しい場合、裁判所で閲覧謄写をすることが考えられます。

裁判所が近い場合や別件でその裁判所に行く機会がある場合であれば、

比較的閲覧謄写はしやすくはあります。

ただ、必ずしもそのような場合ではないこともあります。

 

そのような場合、弁護士は、第三者に事件記録の謄写を依頼すること

があります。

その一つの方法として、司法協会に依頼することがあります。

司法協会は、東京地方、高等、簡易裁判所内庁舎内に複写事業部があ

り、各地の裁判所庁舎内に出張所が設置されています。

 

一部についてはさらに出張所から出張して対応できるところもありま

す。

 

司法協会に謄写を依頼する場合、委任状を作成して司法協会に送りま

す。

委任状の書式は、司法協会のホームページからダウンロードできます。

書式に加えて委任状の記入例もダウンロードできるようになっていま

す。

必要事項を記入した委任状を司法協会に送ると、司法協会の担当者が

事件記録の謄写を行い、事務所に郵送してくれます。

 

委任状を送付するだけで足りる場合もありますが、事前に裁判所に閲

覧謄写申請をしておく必要がある場合もあります。

どのような資料の謄写を申請するかによっても異なりますので、事前

に確認しておくと安心です。

 

司法協会以外にも閲覧謄写に対応する業者はありますので、その時々

によって依頼する先は変わります。

被疑者国選勾留前援助

刑事事件で逮捕拘留された被疑者に早期のアドバイス等を行うための

制度として、当番弁護士制度というものがあります。

当番弁護士は、被疑者に面会に行き、話を聞いたうえでアドバイスを

行います。

これ自体は、無料の制度となっており、被疑者が費用を負担する必要

はありません。

 

逮捕拘留された被疑者がその後勾留されると、被疑者国選弁護の対象

となり、国選弁護人による弁護が受けられるようになります。

ただ、あくまでも国選弁護人による弁護が受けられるのは勾留された

後であり、その前の逮捕拘留段階では国選弁護人による弁護は受けら

れません。

 

当番弁護と被疑者国選弁護の隙間を埋めるための制度として、被疑者

国選勾留前援助という制度があります。

これは、日本弁護士連合会による委託援助の一つです。

本来弁護士を依頼する場合には弁護士費用を支払わなければなりませ

んが、資力に乏しいため弁護士を依頼できない方のために、弁護士費

用等の援助をする制度です。

援助であるため、費用負担が生じるのが原則であると思われ、実際に

援助については負担を求められることがあるとされていますが、この

制度を利用されて私が対応した方で、費用負担を求められた方はいな

いはずです。

 

実質的には無償で弁護士を依頼できる制度といってもよいかもしれま

せんので、利用できる方はできる限り利用されるとよいと思います。

転居許可

破産の手続きの過程で、引越しが必要となることがあります。

 

破産の手続きの進捗状況によっては、勝手に引越しをすると問題となります ので、

破産を予定している方で転居もお考えの方は、弁護士等に相談された 方が安心です。

 

まず、破産の申立前の準備中については、原則として転居しても問題はあり ません。

ただ、弁護士に依頼して破産の申立準備中である場合、あまりに遠方に引っ 越して

しまうと、弁護士が対応できずに委任契約を解除されてしまう可能性 があります。

また、あまりに高額の引越費用を支出してしまうと、それ自体が浪費等と指摘され

かねませんので、引越にかける費用にも注意が必要です。

 

次に、申立後については、管財事件の場合、原則として裁判所の許可が必要 です。

ですので、引越前に裁判所に転居先等を伝えて許可を求めます。

裁判所の許可を得たうえで引っ越しをしますが、引越後に転居先での住民票を取得

し、裁判所に提出するよう求められることがあります。

ただし、転居が免責許可決定後になった場合に、住民票の提出は不要とされたケー

スもあります。

 

さらに、免責許可確定後に引越をする場合も考えられます。

この場合、破産の手続きは終了しておりますので、転居の許可も住民票の提出も

不要です。

 

いずれにしても、破産する場合で転居を予定している場合には、弁護士等に相談

されるのがよいと思います。

改正銃刀法施行

先日仕事で東京都内の警察署に行った際、改正銃刀法が令和4年

3月15日から施行されたことが記載されたポスターを見ました。

 

改正銃刀法は、令和3年6月16日に公布され、令和4年3月1

5日から施行されています。

この改正により、クロスボウ(ボウガン)の所持が原則禁止され、

許可制となったようです。

クロスボウを使用した犯罪の発生を受けて、法律が改正されたよう

です。

多くの方にとっては、クロスボウの所持が原則禁止されていなかっ

たこと自体が驚きではないかと思います。

改正銃刀法が令和4年3月15日から施行されたことも知らなかっ

た方がほとんどではないかと思います。

 

令和4年3月15日午前0時までに所持していたクロスボウについ

ては、一定の猶予期間が設けられており、所持許可を申請する、廃

棄する、適法に所持できる方に譲渡するため、6か月の間は所持で

きるようです。

警察署で無償で処分してもらえるようですので、令和4年3月15

日午前0時時点で所持していた方は、警察に処分依頼をするとよい

かもしれません。

 

所持許可の申請は、令和4年3月15日から受付されているようで

す。

希望される方は、最寄りの警察署に相談に行かれるとよいと思いま

す。

 

改正銃刀法の施行により、犯罪が少しでも減って、皆が安心して暮

らせるとよいと思います。

 

 

成人年齢引き下げ

来月からいわゆる成人年齢の引き下げが行われます。

 

もともと、民法は、「年齢二十歳をもって、成年とする。」としていました。

この規定は長い間改訂されていませんでしたが、平成30年6月13日、民法の

一部を改正する法律(成年年齢関係)により改訂され、令和4年4月1日から施

行されることとされています。

 

成年年齢の引き下げにより、これまで未成年者として保護されていた年齢の人が

保護されなくなることがあります。

 

民法では、「未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なけれ

ばならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、こ

の限りでない。」、「前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。」

とされています。

そのため、20歳未満の人が行った法律行為は、取り消すことができ、自分に不

利な契約をしてしまった場合でも、保護されるケースが多くありました。

今後は、18歳、19歳でも成年として扱われるため、未成年者の法律行為とし

て取り消すことができず、保護されなくなるというケースが生じるようになると

考えられます。

 

また、個別法により成年年齢が修正されるケースもあります。

これまでは20歳に達しているかどうかで考えればよかったものが、個別法ごと

に成年年齢を確認しなければならなくなり、わかりづらくなったところもあると

思います。

 

それほど多くの人に影響が生じるわけではありませんが、今後、弁護士への相談

も増えてくることが想定されます。

その都度、問題となる成年年齢が何歳であるか、確認する必要が生じます。